【WUG3rdツアー】愛しかたはまだ知らない沖縄
Wake Up, Girls! 3rd Live Tour「あっちこっち行くけどごめんね!!」 2016年8月14日、沖縄公演。
今ツアーにおいて取り入れられているプリンセス制度。 各公演で各メンバーがそれぞれの色を出し、それぞれの輝きを見せ、そんな姿をここまで見てきて。 各プリンセス公演における、各メンバーを好きな友人たちの姿もここまで見てきて。 今回が僕たちの番なのであって。 この時を迎えるのが楽しみだったり、その反面まだ待って欲しかったり、様々な感情があって。 ただ、実際に待ってくれはしないというのは、それはそうであって。
来てしまった。沖縄。
一つの到達点ともいえる旅。
沖縄観光編
まずは順を追ってツアー前日の話から。 せっかくなので土曜日の午前中に沖縄入りをし、1日観光に費やす算段。 とは言え沖縄は中学の修学旅行と大学のサークル旅行で訪れており、その際にめぼしい観光地は全てコンプリートしてしまっているので、今回はあえて目的も決めずに適当を是として過ごそうかなと。 空港に降り立つと早速沖縄っぽさのある魚が出迎え。
とりあえず国際通りの方に出れば何かあるでしょという事で、モノレールで移動。 自然いっぱいで中々の景色。
ひとまず沖縄っぽい店で沖縄っぽい装備を買い、沖縄っぽい人間になった。 沖縄っぽい。
ソーキそばと紅芋タルトを食べた。 沖縄っぽい。
沖縄に着いて3時間ぐらいで大体の沖縄っぽさを感じ尽くしてしまい、途方に暮れた。
泡盛は夜に飲むとして、あとはやっぱり海。 海と、オリオンビール。 (あとから気づいたけどこのオリオンビールはビールじゃなくて発泡酒だった。)
海と、オリオンビールと、オタク。 旅を共にするオタクと二人っきりで海に来、水着姿のオタクが一人で沖縄の海に浮かぶ姿を眺め、僕は一人でビーチに佇む。 これもまた人生。
限界を迎えたので、海を去り、国際通りへ。 アーケードの方に入ると雰囲気が闇っぽくなり趣がある。 叩き売りされてたベルトを勢いで買ってしまうのも旅。
休憩に入った寿司屋でおみくじを引くのも旅。 「それは病気ではありません。恋です。」 そうなんだよな、そうなんだよな。 そうなんだよな・・・。
そんなこんなで、夜。 沖縄の食と酒をいただく時間。 泡盛、残波の黒。 割水の入れ物がおしゃれ。
お通しの美味さが異常すぎてびっくりした。
それぞれめちゃ美味しかったんだが、一皿一皿の量が多く、死を迎えた。
兎にも角にも満足した。
寝るだけの為に存在する宿に帰り、一日を終える。 宿のエレベーターが沖縄っぽい。
ライブ編
いよいよこの日が来た。 プリンセス七海が待つ公演の日。
車で1時間弱の会場に向け、僕ら2人と初対面のオタク1人×2の4人でタクシーを相乗りするというこれまた旅っぽいイベント。 車内ではタクシーのお爺ちゃんが無限に沖縄の話をしてくれて面白かった。 (本当に無限に喋ってたので聞いてるだけで疲れたけど。)
会場周辺は完全に異世界の雰囲気。 米軍基地の近くという事で、アメリカっぽさのある建物が並び建ち、尚且つ昼前になっても軒並みシャッターが降りまくってる。
飲食店も無いので、タクシーのお爺ちゃんがおすすめしてくれたお弁当を食べる。 にんじんしりしりおいしい。
とは言え、吐きそうである。 かつてない緊張感。 内訳は色々あるはず。
待ちに待った公演が目前に迫っている焦燥感。 異常に良い番号(13番)に見合った席をちゃんと取れるかという不安。 彼女の緊張を想像する事による自分自身の緊張。
ライブ前にここまでメンタルが追い込まれるのは初めてだった。
そうこうしているうちに、入場。 体感時間にしてここまで80万時間。
何とか、取れた、最前左寄り。 見たかった景色は約束され、1段階ほど精神が落ち着きを帯びる。 それでも、そこから開演までの30分がこれまた長いこと長いこと。 そういった紆余曲折(?)あって、開演を迎える。
始まってからはもう、目の前で起きている事すべてに感謝するしかなく。 沖縄という非日常性のある地で、ツアー後半戦の出来上がりがあって、一番好きな子のプリンセス公演で、一番近くにいられて。 こんなに、こんな、こんなことが、このようなことが。 1秒1秒がそれぞれ細胞に縫い付けられ、僕自身が沖縄公演になったような。(?)
新ソロ曲であるところの“snuggery”、あえて試聴はせずに臨んで、彼女自身の生歌で初めて聴いた。 しっとりと、それでいて七海らしいまっすぐな歌声で表現する様子に見入って・聴き入ってしまったわけだけれど、歌い方とか表情とかの部分でまた新しい引き出しが増えたように思う。 僕は主に七海の人柄(とか見た目とか)に惚れてると思ってるんだが、やっぱりそれだけじゃなく、改めて、シンガーとしての彼女の魅力にも気付かされ、こんなに好きなところばっかりでどうするんだ。 彼女の何もかもが好きなのやばいけど彼女の何もかもが好きなんだから仕方無い。
昼の部最後のMC。 彼女が流した涙。 やっぱり、各種のしんどさ、疲れ、プレッシャー、うまくいかないこと、つらいこと、それは精神的なもの肉体的なもの問わずあったはずで。 あったはず、というのは想像でしかなく、ただ想像はできるものであって。 彼女自身は実際の有無にかかわらず、それを自らの意思で表立たせることは決してなく。 僕から見える場所ではずっと笑顔で。
いや、それってめっちゃ強いんだよな。 すごいし、強い。 強くなった、と言うべきなのかな。
仲間たちからの言葉に、溜まってたものがちょっとこぼれて、涙になって出てきたように感じた。 それを見て、少し安心をした。 たまには泣いても良いんだよな。
その涙は、決して“弱さ”から来るものではなかった。
昼の部が終わった段階で、僕の精神は完了していた。 まったく落ち着かないまま夜の部の入場がはじまってしまうが、僕は完全にダメなので待って欲しく、それでもエイベックスだからお構いなしに夜の部の入場がはじまってしまう。 僕は完全にダメなので待って欲しかった。
夜は50番台に落ちるけど、それでも充分な数字であり。 4列目のセンターを選んだ。 もちろん少しだけ左寄り。 このぐらいの距離の方が視線は合いやすく、最前とはまた違った良さがあるのだ。
最高の時間であればあるほど体感時間は2秒に感じられるもので。 本当に今回ほど過ぎていき終わっていくのが惜しい時間はなかった。
夜の部最後のMCでの七海。 帰りたくなれる場所があるということ。 涙ながらに語る彼女の姿を見て、僕の感情はめちゃくちゃになった。
本当によくがんばったね、ありがとう。 そう伝えたくて仕方がなかった。 全力疾走して海に行って叫びたかった。
それでも最後は“極上スマイル”で笑顔の締め。 「シンドイ季節を知ってこその笑顔 極上スマイル」 人生、色々ある。 僕にも色々あるし彼女にも色々ある。 色々あるからこそ、楽しいときにめちゃくちゃ笑えるんだよな。
結局、人生って最高なんだよな。
ありがとう七海。
ありがとうWUG。
ありがとうミュージックタウン音市場。
ありがとう沖縄。
ありがとう日本。
ありがとう地球。
人生の味を噛み締めながらおいしいラーメンを食べ、宿のテラスでビールを飲んだ。
ここに来て良かった、出会えて良かった。
僕は幸せです。